発生のメカニズム

光化学スモッグ発生のメカニズム

新聞などで「光化学スモッグ」と表現する場合、2つの側面を含んでいます。1つは、もやがかかったように遠くが見えにくくなる現象、もう1つは、目がチカチカしたり、のどが痛くなったりするなどの健康被害です。
 
工場の煤煙や、自動車の排ガスなどに含まれる窒素酸化物(NOx)や、揮発性有機化合物(VOC)が、大気中で紫外線を浴びると、「光化学反応」と呼ばれる化学反応を起こします。それによって発生する小さな粒子が、光を散乱して霞んだ状態になるのがスモッグ。目がチカチカするなどの健康被害をもたらすのは、粒子と同時に発生する「光化学オキシダント」です。
 
光化学オキシダントは様々な酸化性物質の総称で、その大部分をオゾンが占めています。オゾンといえば、「人体にも地球環境にもいい」イメージがあるかもしれません。成層圏にあるオゾンは確かに、有害な紫外線が地球上に届くのを防ぎ、人体を守ってくれます。しかし、それが私たちの周りに存在すると、粘膜を刺激し、時には肺炎さえ引き起こします。さらにオゾンは、温暖化を引き起こす室温効果ガスの1つにも挙げられています。
 
68年に制定された大気汚染防止法は、1時間あたりの光化学オキシダント濃度が0.12ppm以上で、かつその状態がしばらく続くと見込まれる場合、都道府県などの自治体が注意報を発令するよう定められています。注意報を発令した都道府県の数は昨年、観測史上最高の25都道府県を数えました。今年はすでに、それを上回る数の都道府県が注意報を発令してます。